嘘の無い世界☆それは☆彼の世界

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自閉症で重度知的障害のある息子。虐待で支援学校に行けなくなってから早7年。傷ついた心は何処へ

教え続ける事は無駄ではない。自閉症児エテの事

ー成長はないと言われたあの日ー

自閉症と診断された時、先生に聞いてみた

これから先話す事は出来るのか、そして成長していくのか。

『言葉を話す事はないでしょう。成長も、ほぼ変わらないでしょう』

はっきりと言われた。そうだろうなあと思った。絶望というより納得。

当時のエテは、先生の言葉に納得せざるを得ない状態だったから。

出来る事・・・うん!?ほとんど無いな・・

出来ない事・・・うんうん、あるある!!

話が出来ないのは勿論だが、家族がわかる?母がわかる?自分がわかる?

人として生まれて自分を育ててくれている家族というものを理解出来ている?

 エテにとって、

母という存在はあってもなくてもたいして変わらないのではないか?

母がこの世からいなくなっても悲しむ事もないのではないか?

エテを育てながら、身近で見ながら毎日あれこれ考えていたあの頃。

きっと何かしらの障害があるのだろうと薄々感じていたあの頃。

 

納得の診断であった。

自閉症だったのね。。自閉症という障害があったのね。。。

検査では軽度の知的障害があるという事だった。

自閉症と知的障害の関係がよくわからずごっちゃになっていた。

そして軽度である事を嬉しく思った、軽度なら良くなるんじゃないの!?と。

『言葉を話す事はないでしょう。成長も、ほぼ変わらないでしょう』

その日、検査後の先生の言葉で軽度でも良くなる事はないのだと、

それが障害なのだと理解した。自閉症という言葉は知ってはいたのだが・・

 

エテの知的障害の度合いは軽度から重度になり中度になり、重度←今ここ!

コロコロ変わる度合いに、日頃のエテの落ち着きの無さが表れている様だ(笑)

 

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【笑ってくれればそれでいい】

 

ー何故ひらがなに興味を持ったのかー

知的障害のある自閉症だと診断される前からひらがなに興味を持っていた

アンパンマンと言えば一歳、二歳の頃は文字よりキャラクターに目がいくだろう。

『これはアンパンマン!これはしょくぱんまん!これカレーパンマン!』

アンパンマン積み木を広げてキャラクターの説明をする。

何の事はない。次に見たときはアンパンマンの顔はひっくり返されている。

全ての積み木はひらがな部分が上になっていた。次の時も、その次の時も・・

何回目かの時にエテはキャラクターよりひらがなに興味があるのだと気が付いた。

何故文字に興味を??うむ、それは多分エテだから・・としか答えようがない

ひらがなが言葉だという事が分る筈はない。障害もあるが年齢的にも。

言葉だとわからず、言葉だと知らずに興味を持つとは。。。

きっと形ではないだろうか!?と勝手に推測してみる(笑)

エテが、それが言葉という文字だと理解して興味を持っていたなら・・

それは、はっきり言って天才ですぞ!!!!ってまあ違うんですけどね(笑)

 

ーひらがな(文字)への興味は薄れる事が無いー

エテのひらがなへの興味は薄れる事無く、積み木からノートに移っていった

から始まりで終わった後はきゃとかぴゃとかの小文字入り文字

エテが満足するまでノートに書いてあげた。

エテはひらがなを書いてあげれば喜んでくれたので、まあ、ある意味楽ではあった

一日中、毎日毎日ノートにひらがなを書かされ大変ではあったが・・楽だった

他の遊びはほとんどやらずどうしたもんかと困っていた時だったので。

ひらがなさえ書いてあげれば機嫌がいい!いやあ、書くっきゃないでしょ!!

 

どの時点でそれが言葉を表す文字だと理解したのかわからない

エテは全てのひらがなを記憶し、習得した後は言葉として使い始めていた

言葉と言っても当然話し言葉ではない。書き言葉である。

突然ひらがなを書き始め、いつしか言葉を書き始めた

最初にひらがなを書いた場所が【壁】だった事は、後々の壁のらくがきの事を思えば

当然のことであったろう!!うんうん!!

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ー教える事は無駄ではないのだと気づかされるー

ノートにひらがなを書き続ける事もエテが喜んで機嫌が良いので続けられた。

だが。。はっきり言って母はとっても飽きっぽいのである(済まないねえ。。)

毎日毎日、ノートにひらがなを書き続ける作業はとても苦痛で飽きてくる

最初のエテへの気持ちはどこへやら、書きたくなくて書きたくなくて。。。

エテはノートに書かれていくひらがなを、ただ見ているだけ。

母は書き、エテが見る。そんな毎日。

『いや、これ何か意味あるの?』と『エテは黙って見てるけど意味あるの?』と。

嫌々ながら、でも書き続け、エテがひらがなを習得しただろう時に終わった。

♪♪この、苦痛からの~解放~♪♪

言葉が全く無い中でのやり取り、エテは無事、ひらがなという文字を覚えた。

無駄ではなかった。母にとってちょっと苦痛な時間もエテには必要な時間だった

 

知的障害のある自閉症児エテが望むもの、要求する事は

健常者である母にとって『それは無駄ではないのか?』と思う事が多々ある

だがエテにとっては、無駄なものはない。必要だから要求する

必要とする要求にどれだけ応える事が出来るか?

母にとって無駄でもエテにとっては最高に必要なもの

そうであるならいつだって、どんな時だって要求に応えてあげたいと思うのだよ!

母が教えてあげられる事があるのなら、こんな嬉しい事はない。

 

言葉を話す事も、成長もほとんどないと言われた日から10年・・・

エテは確実に成長している。ここ最近は漢字にも興味を持ち始めた

【好きこそ物の上手なれ】。。自閉症児エテにもしっかり当てはまるね!

 

ーインフルエンザの予防接種無事終了ー

先週、月に一度の喘息の診療でインフルエンザの予防接種やって貰いました

12月の手術が全身麻酔なので前後一か月はワクチンは駄目という事でしたが

先週だったら、一か月と一週間、間があるという事で無事接種出来ました。

有難う御座います。母が信頼している先生です。

エテが1歳ぐらいの時、石鹸食べて救急車で行った時に診て貰った先生です。

先生、覚えてないだろうなあ。。。

救急車で行ったのに診察台に座って嬉しそうにキョロキョロしていたエテを。。

診察台の周りには真剣な顔の数人の先生達や看護師さんがいるというのに、

思いっきり元気なエテがあまりにも場違いで早く帰りたかった母の心の中(泣)