ある日の公園
エテは重度知的障害のある自閉症だ
今は年齢が上がって子育てもだいぶ楽にはなった。が、小さい時は大変だった
話も出来ず(今も)物事を理解する事も出来ず(今も)行動も滅茶苦茶(今も)
近くの公園にエテの大好きな滑り台がある。行けば真っ先にそこに向かう
飽きずに何度も何度でも滑っている、大好きなローラー式滑り台
その日も、楽しみに滑り台に直行するが壊れて使用出来ないとの事
修理が必要らしく滑れない様に禁止のガードフェンスが置いてある。残念
エテはガードフェンスがあるにも拘わらず当たり前の様に滑ろうとする
高さのある滑り台は落ちればただではすまない
慌ててエテの手を引っ張り『ダメ。危ないよ!』と言うが、聞いてない
後ろから来たよちよち歩きの赤ちゃんが滑ろうとして父親が注意する
エテよりずっと小さい赤ちゃんでさえ父親の言う事を聞き引き返している
なのに、なのにエテときたら・・・母の手を振り払い滑ろうともがいている
周りから人が遠ざかって行くほどの大暴れだ。
【小さい時のエテ。ブログの内容とは違う公園。滑り台は大きくなった今でも大好きだ】
このまま公園で遊ぶのは無理と力づくで抱きかかえ滑り台の階段を降りる
だがエテはその滑り台で遊びたかった。遊びたくて遊びたくて・・・
危険なのよ、危ないのよ。と言い聞かせてもわからない
無理やり抱きかかえられたエテは母の腕の中で暴れる
あまりにも暴れるので降ろそうとしたその時、バランスを崩し二人で倒れこんだ
日曜日の午後の公園。平日はお母さんが多いけど日曜日は割とお父さんが多い
倒れ込みながら、ふと砂場の方に目をやった。
こちらを見ていた3、4人のお父さんたちが何気ない様にあちこちの方に向いた
『たすけて~』
何故だかわからない、そう思った
きっと疲れていたに違いない
おとなしくなったエテを抱っこして家に向かう
何となく哀しい時間だった
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危険を察知・理解する能力。
危険を察知・理解する能力がないのは自閉症エテの弱点である
周りで支える人間がいなければ、一体何歳まで生きられる!?とさえ思う
自閉症エテは自分の弱点を知らない。
ー自分は何でも出来る万能な人間で、自分に不可能な事は無いー
そう言わんばかりの自信満々さだ
だから何にでも手を出し、何でもやりたがり、どこへでも行く
道路に飛び出すのも、高い所に平気で登ろうとするのも、この能力不足だろう
自分が危険に陥る場合だけではない。危険を察知・理解する能力がないと
知らない間に他人を危険に陥らせる場合もある
例えば、重いレンガを平気で下の畑に投げてみたり。
(すいません。エテの事です、人がいたらと思うと怖いです)
外に行けば危険な事だらけだ。家にいれば危ない目に合う回数も減ってくる
だがそういうわけにはいかない。外に行って何が危険かを覚えていかなくてはならない
エテは最近やっと外に出る事も、いろんな場所に行く事も嫌がらなくなった
どんどん外に連れ出し何が危険か、どこが危険か教えていかなくてはならない
学校で学習する事が出来ないので、全て母が教えていく(出来るん!?)
母の手作り【危険を察知・理解する能力講座】を実践していくしかない
何をやるのかって!?
ん・・まだ、なーんも(・ω・◎)?(◎・ω・)?(◎・ω・◎)?
エテの食事スタイル
今日はチキンとにんじんのみ、カレー。
『にんじんカレー作るね』とずっと前に約束していたのに
にんじんがぬか漬けになり、また買ってきたら今度は煮物になり・・
やっと作ってあげれたね~カレー。・:☆(ノ´Д)ノ_ィエェィ(′ェ′)
エテはカレーライスとしてご飯と一緒に食べずに、カレーだけを食べる
ご飯とカレーを一緒にすると、とても食べ辛そうでなかなか減っていかない
ならばと、ご飯は抜きカレーだけをあげる事にした
料理は一品づつしか食べないのでテーブルにはいつも一品しか置かない
2品以上置くと苦手な物から平らげ満腹になってしまい好物が食べられなくなる
ご飯、汁物、おかずと順番に食べる事が出来ないのである
テーブルの上はかなり寂しくなるが、致し方ない
まあそれが今のエテの食事スタイルなので、それで良しとしている
にんじんだけおかわりを続け鍋の中のにんじん全部食べてしまった
中くらいの大きさのにんじん、6本完食!!
にんじん農家さんが喜んでくれるね!うん、間違いない!!