嘘の無い世界☆それは☆彼の世界

嘘の無い世界☆それは☆彼の世界

自閉症で重度知的障害のある息子。虐待で支援学校に行けなくなってから早7年。傷ついた心は何処へ

これから先、多分一度も着る事はないであろう学生服

 

ね?聞こえたでしょ?

 

・・・・・・・

 

何も聞こえない?

 

そう・・

 

この声はね・・

 

心の中にある優しい耳じゃないと聞こえないんだよ

 

持ってないのかな

 

 

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多分、一度も着る事はないであろう学生服

12月も半ばを過ぎた頃

エテと連日出かけていたある日

いつもは出会わない時間帯に学生服の少年達を見かけた

冬休みが近いので、期末テストとか短縮授業とかなのかな

信号で止まっている時、車の中から少年達を見つめる自分がいる

まだ真新しく見える学生服

小柄な少年にはほんのちょっとブカブカな学生服

きっと一年生なんだろうなあ

エテと背格好が似ている少年を見つけた

エテが着ればあんな感じか

もうすぐ冬休み

少年達の顔は、笑い、嬉しそうに輝いている

 

ふと寂しくなる

エテが学生服を着る事はあるのだろうか

多分、これから先一度もないだろうなあ

 

少年達が、仲間と共に学び、共に悩み、共に成長し

輝く時代を共に過ごし、そして大人になっていく間に

 

私は幾度エテを遊びに連れて行く事だろう

 

エテも養護学校に行っていれば学生服を着て通学していた筈だ

担任が言っていた

『一年生の時は担任を嫌いでも、二年生になればなついてくる』

そうであってほしかった

そうであればどんなに良かったかと、今は思う

 

でもそうはならなかった

エテの記憶はひとつ年を取るごとに鮮明になっていく

 

今でもその鮮明な記憶の為に

彼は養護学校に行く事が出来ないでいる

 

怖かった記憶が彼の頭の中で蘇る限り

学校に行く事はない、行けない

 

彼が学生服を着て通学する事はないだろうし

彼の学生服を着た姿を見る事は

 

多分ないであろう

 

ブログ・・初心に戻ろう

ブログを書き始めたきっかけ

 

何故、エテは養護学校に行けなくなったのか?

何故、エテは養護学校を怖がるのか?

何故、エテは爪が剥がれる怪我をしたのか?

 

真実を知りたい。その思いを書きたかった

そして、何もしなければ

誰にも気づいてもらう事もないであろうエテの存在

小学校をほとんど通えず、学校でもエテを知らない人の方が多いのではないか

 

不憫であった

自分の責任でもなく、学校に通えずにいるエテが不憫であった

誰かに知ってもらおう、世の中のたった一人でもいい

エテという養護学校に行けなくなった重度知的障碍児がいる事を知ってもらいたい

 

その思いで書き始めた、エテの為のブログであった

 

昨年、事が進みそうになった

事が進むのであれば、待とう

待てばいい、待つしかない

 

だが、やはり途切れてしまった

忙しいと、先生方も忙しいのだと聞いた

それはそうであろう、当然だ

子供達は毎日通ってくるし、他にもやらなければならない事は山程ある筈だ

私とは違う、毎日家に居て障害児のエテ一人の世話をするのとはわけが違う

 

ただ、学校の忙しさの為に待つ事も

今年で、7年目になった

 

学校の忙しさの中に、エテという存在は入っていないのだと気づかされる

 

ブログ、初心に戻ろう

初心に戻って、もう一度真実を知るために書き続けよう

 

自分が物分かりの良い人間ではない事を、思い出させられた

 

エテと母

失くすものは何もない

そしてエテを守るのは、他の誰でもない

母である自分だけだという事を思い出した

 

全ての事がわかった時、真実がわかった時

その時は教えて欲しい

家への訪問はその時で十分であろう

忙しいのは十分わかっているつもりだ

それ以外の時、全ての学校関係者との関りはない方がいい

わだかまりや疑問がある中で、もはや笑う事は出来ない自分の心

 

ただ、感謝している事も覚えておいてほしい

  

今年は何かが変わる

そう信じている

  

魔法をかける?

〇〇をかける?

 

エテ、君ならどうする?